図2.3−3 寝たきり高齢者等の将来推計
資料:1995年「厚生自書」(厚生省) 表2−3−5 要介護高齢者の発生率
資料:1995年「厚生白書」(厚生省) 北九州市における要介護問題も第1章第1節でみたように、寝たきりの高齢者と要介護の痴呆性高齢者の数が、ともに高齢人口の増加を上回る勢いで増加していくことが予想されるなど、今後も厳しい状況にある。 こうした要介護高齢者の増加とともに、単独世帯や夫婦二人のみの世帯の増加、そして三世代世帯においても家族機能は今後も低下すると考えられること、寝たきり高齢者の場合をみると、その人の年齢が上がるほど配偶者の介護割合も低くなり、一人暮らしとなる人も増えることなどの社会的状況からみて、21世紀に入っても要介護高齢者への対応には在宅ケア、施設ケアのいずれにおいても社会的な努力が今後とも求められる。 (4)高齢者の経済生活 高齢者の暮らしの状況に対する意識については、概して一般平均より「ゆとり」や「まあまあ普通」という意識の割合が高いことがよく知られている。その実態は、高齢者世帯の年間所得、貯蓄、持家等資産が、全世帯との比較で遜色のない状況にあることによって説明されでいる(表2−3−6)。しかし、高齢者の就労意欲が極めて高いのは日本人の生きがい欲求の強さが背景にあるといわれている。こうした潜在的意識は自立した生活志向の高まりとともにさらに増勢され、稼業所得を求める高齢者も増える傾向を予測させる。
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